はじめに
近年ビジネスで中国人とやり取りがあったり、大学の第2外国語で中国語を選択している方も多いと思います。
筆者も中国顧客とビジネスを行う機会があり、一念発起して中国語の勉強を始めて現在2年目となります。
また語学の上達度合いを測る指標として、検定資格の受験は不可欠だと思いますが、日本でメジャーな中国語試験には中国語検定とHSKがあります。
本記事ではその中でもHSKとはどんな試験か?筆者が実際に1-4級を受験した体験記をご紹介します。
これから中国語を勉強してみたい方、HSKを受験しようと考えている方は参考にしてみてください。
HSKってどんな試験?
HSKとは中国政府認定の中国語試験です。日本では中国語検定の方が知名度が高いかもしれませんが、HSKは中国本土は勿論のこと世界で通用する資格なので、こちらを受験していくことに決めました。
実際に、世界にある中国語検定の中で最も受験者が多く全世界875箇所、118の国で実施されているそうです。とてもメジャーで、信頼性のある資格ということが窺えます。
他の語学試験と少し違うところは級数が大きくなるにつれて難易度が高くなること。
一番難易度の低い級が1級であり、一番難易度が高い級が6級になります。
参考:HSK公式ホームページ
ズバリ、日本人は何級から受ければいいの?
すでに漢字を読むことができる日本人、1級から受ける必要はないという話もちらほら耳にします。
こちらはあくまでも個人的な感想ですので、参考に留めて頂きたいのですが実際に1級からコツコツ受験していった実体験に基づいて書いていきます。
以前、専門学校の中国語教師の方が「日本人はHSKの3級は今すぐ合格できます!」と授業中に話していて、中国語の難しさに圧倒されていた筆者には俄かに信じることができませんでした。
実際にHSK1級のテキストを購入してみると、超初心者にはとても難しく感じました。
特にリスニングは何を言っているか全然分からない・・・。
しっかり勉強するという意味も込めて1級から受験することにしました。
結論として、すでに漢字読み書きできる方は3級までは文法の知識が弱くても合格出来る可能性が高いので4級からの受験がオススメです。
筆者は中国語学習当初から中国語オンライン英会話 Lingo Chinese(https://www.lingochinese.com/ja/)で会話を学んでいたので、リスニングや単語力は少しは身に付いていたのかと思いますが文法の知識はほぼ皆無。(語順も少し危うく、疑問文を作れるぐらいじゃないでしょうか。)
本格的な文法もやっておらず、HSKの公式テキストでさらっと読み流した程度でした。
文法を疎かにしてしまった点はまた別の記事で執筆予定ですが、こんな状態で受験をしても3級までは一発合格できました。
こちらの記事で、少し触れていますのでご興味のある方はどうぞ。
なぜ簡単に合格できたのか?
筆者が考えるポイントは以下の二点です。
1.リーディングは漢字が分かると選択しやすい
はっきり言って勘で正解していたようです。確信を持って回答したものはあまりなかったと思います。
漢字の力は凄い。よく中国旅行で筆談で通じたと言う話がありますが、あながち嘘ではないのだなと思いました。
2.合格基準が他の試験に比べて低い (180/300点で合格)
6割取れば合格することができます。リスニング、リーディング、3級はライティング(記述)のパートがありますが、リーディングで点数を稼ぐことが出来るので6割取得は比較的容易です。
もちろん個人差がありますし、1-3級を受験したことも決して無駄ではなかったと思いますが
受験料もかかるので一度模擬試験を解いてどの程度正解できるか試してから受験することをオススメします。
HSK試験のサンプル問題はこちらのサイトで解くことができます。
http://hsk.chuken.org/sample6.php
難易度が大きくあがるのは4級から
さて、問題は4級です。
4級からは一気に難易度が高くなり、3級までの調子でテキストをざーっと解いた(眺めた)だけでは力及ばず、不合格になりました。
全てのパートにおいて長文となり、模擬試験を解いても6割を達成することはなかなか難しかったです。
長文になってくるので構文のような言い回しを覚えていないと太刀打ちできませんし、語順や用法を理解していないとなかなか厳しいでしょう。
先日リベンジで、2度目の受験をしてきました。今回は文法に力を入れたこともあり前回よりは手応えはありました。しかし、まだまだ難しく感じました。
結果についてはまたご報告しますね。
まとめ
本記事のまとめとして、HSK試験はコミュニケーションを重視した内容になっていますしスピーキング以外の3つの能力(リスニング、リーディング、ライティング)をバランスよく測る試験になっていると感じました。
懸念点としては合格基準が優しいので、少し物足りなく感じる方もいるかもしれません。
しかし級数が上がるにつれてしっかりと難易度も上がっていくので、高得点を目指していけば確実に実力を伸ばしていけるでしょう。
ぜひしっかりと対策の時間を確保して、チャレンジしてみてください。